資金・知識・行動量を、どう組み合わせるか
ここまでの話だけを見ると、「たくさん物件を探して、勉強すれば良い物件が買える」と思うかもしれません。しかし、最後には資金が必要です。物件を取得する。内装を変える。設備を入れる。宿泊施設として仕上げる。これらにはお金がかかります。
では、資金は多ければ多いほどいいのでしょうか。必ずしもそうではないと思っています。重要なのは、何にお金を使えば、その物件の価値が上がるのかを分かったうえで使うこと。そしてもう一つ、自分が持っている資金、知識、行動量の中で、どういう戦い方をするのかを考えることです。民泊・旅館業では、全員が同じやり方で物件を探し、同じ基準で買う必要はありません。人によって、持っている武器が違うからです。今回紹介してきた事例も、その一つの勝ち筋にすぎません。

足りない資金は、つくることもできる
今回の物件は、最終的に900万円で取得しました。しかし、その900万円を最初から自己資金だけで用意できたわけではありません。日本政策金融公庫から事業融資を受けています。
「資金がある人が物件を見つけて、そのまま買った」という話ではありません。物件を探す。数字を確認する。投資として成立すると判断する。価格を交渉する。それでも足りない資金については、事業として融資を受ける。つまり、買いたい物件を見つけたあとに、買える状態を作っていったという方が実態に近いです。
もちろん、融資の可否は事業計画や自己資金、申込者の属性、金融機関の判断によって変わるため、誰でも同じように受けられるわけではありません。ただ、「自己資金が足りないから買えない」と最初から決める必要もありません。見込める売上と利益、返済できるかどうか、なぜこの物件を取得するのか。そこまで整理したうえで、資金調達の可能性を探る。これも、事業を成立させるための行動の一つです。
完成された物件を買うのも、一つの勝ち筋
一方で、今回の物件は最初から完成された宿だったわけではありません。すでに売上実績はありましたが、内装、設備、運営方法には改善できる余地がありました。ゼロから宿を作るほど不確実ではないものの、完成された収益物件ほど改善余地がないわけでもない。その中間にあった物件です。
すでに売上があることで、需要がまったくない可能性はある程度下げられる。一方で、運営を改善できればアップサイドがある。つまり、「どこまで悪くなり得るのか」と「どこまで良くできるのか」を同時に見るということです。
ただし、誰もがこのような物件を選ぶ必要はありません。時間をかけられない人、宿泊事業の経験がない人、許認可や開業準備に大きなリソースを割けない人であれば、あえて完成度の高い物件を買うという選択肢もあります。許認可が整理されている。内装や設備が整っている。運営実績や運営会社まで決まっている。こうした物件には、これまで説明してきた「許認可プレミアム」や「運営体制プレミアム」の分だけ価格が乗ります。それは単に高く買っているのではなく、自分で調べる時間、開業までにかかる時間、失敗するリスクを、お金で買っていると考えることもできます。これも、十分に合理的な勝ち筋です。

今回の事例は、「行動量」を使った勝ち筋だった
今回紹介してきた事例は、かなり行動量を使ったケースです。日本全国の物件を見る。小さな媒体やオーナーの発信まで追う。気になる情報があれば問い合わせる。過去の数字を確認し、マーケットを調べ、許認可を確認する。オーナーと価格を交渉する。事業計画を考え、融資を受ける。取得後には内装や設備、運営方法まで変える。当然、これには時間も労力もかかります。今回のような物件を取得できたのも、それだけの時間的コストと行動量をかけた結果です。
では、同じことができなければ勝てないのか。もちろん、そんなことはありません。時間をかけられる人は行動量で探す。知識がある人は、まだ価値が顕在化していない物件を見つけ、自分で改善する。資金に余裕がある人は、時間や知識を外から買う。無理に同じ戦い方をする必要はなく、自分にない武器を無理に持とうとするのではなく、今ある武器で勝ちやすい戦い方を選ぶことが重要です。
大切なのは、「自分の勝ち筋」を知ること
ここまで18章にわたり、民泊・旅館業の物件選びについて見てきました。エリアを見る。需要と供給を見る。許認可を見る。収支を見る。数字の前提を疑う。そして最後に、自分自身が持っている資金、行動量、知識を見る。
結局のところ、万人に共通する「絶対に買うべき物件」があるわけではありません。資金力のある人と時間のある人では、買うべき物件が違う。知識のある人と、初めて挑戦する人でも違う。だからこそ、「一番儲かる物件はどれか」ではなく、「自分の持っている武器で勝ちやすい物件はどれか」を考えること。これが一番重要です。
ReINNと一緒に、自分に合った勝ち筋を見つける
そして、ここがReINNの役割でもあります。ReINNでは、単に物件を紹介するだけではありません。どれくらいの資金を使えるのか。どれくらいの時間を使えるのか。どこまで自分でやりたいのか。運営まで自分でやるのか、それとも任せたいのか。その条件によって、選ぶべき物件は変わります。
行動量をかけられないなら、物件探しを支援する。知識が足りないなら、マーケットや収支、許認可を一緒に確認する。時間をかけずに始めたいなら、許認可や運営体制まで整った物件を選ぶ。反対に、自分で手を動かしてリターンを狙いたいなら、まだ改善余地の残っている物件を探す。
ReINNが提供したいのは、単なる物件情報ではなく、その人が持っている「資金」「行動量」「知識」に合わせて、民泊・旅館業への入り方そのものを一緒に考えることです。
資金、行動量、知識。そのどれを使い、どれを補うのか。あなたに合った民泊・旅館業の勝ち筋を、ReINNと一緒に見つけていきましょう。


