東急不動産ホールディングスグループが運営する民泊開業・運営プラットフォーム「ReINN」では、30社以上の代行会社と提携し、オーナー様のご希望に沿った最適な代行会社をご紹介しています。本連載では、「ReINN Partners Interview」と題し、オーナー様に寄り添いながら日々の運営を担う事業者の声を、ありのままにお届けします。
今回ご紹介する株式会社Hypageは、清掃事業を起点に民泊運営代行へと事業を拡大してきた会社です。清掃スタッフの内製化と全国対応の運営体制を軸に、完全代行・清掃単体を合わせて約30物件を管理。地方の戸建て物件を中心に、立ち上げから運営まで一貫したサポートを提供しています。
本記事では、代表の志賀さんに、同社の事業背景、清掃内製化へのこだわり、オーナーとの向き合い方、そして事業展望まで、詳しくお話を伺いました。
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【免責事項】
・本記事における「民泊」とは、住宅宿泊事業法に基づく住宅宿泊事業、旅館業法に基づく簡易宿所営業、および特区民泊制度のいずれも含む総称です。
・本記事の内容は、2026年6月時点で確認可能な法令・制度・サービス内容等に基づき作成しています。最新の法令や制度、各サービスの詳細については、必ず各自治体や事業者の公式ホームページにてご確認ください。
・本記事で紹介している投資手法や運営実績は、個人の経験および特定の物件における事例であり、将来の確実な利益や投資成果を保証するものではありません。民泊投資には空室リスクや価格変動リスク等が存在するため、実際の投資判断はご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。
「誰かのライフイベントの1ページに」 ── 創業の背景と会社名に込めた思い

―― 事業を始められたきっかけを教えてください。
志賀さん: もともと旅行会社に勤めていて、その後転職して営業職をやっていました。インバウンドがどんどん増えていく中で、日本の受け皿がまだ整っていないと感じていました。それと同時に、自分が楽しいこと、ワクワクすることに関わりたいという気持ちがあって。日本の観光に携わっていた立場として、自分もその力になりたいというのが出発点です。
法人化を決めたのも、観光客だけでなく、自分の両親や友人、親戚も含めて、誰かのライフイベントに関わりたいと思ったから。お正月にはおばあちゃんちへ、お盆には地元の友人と集まる、ゴールデンウィークには家族で旅行する。そういうライフイベントの場所として、私たちが運営に携わる物件が選ばれるようになれたらいいなと思ったのが始まりですね。
―― 会社名「Hypage(ハイページ)」には、どんな意味が込められているのですか。
志賀さん: 北欧の言葉「ヒュッゲ(Hygge)」と英語の「ページ(Page)」を組み合わせた造語です。ヒュッゲは、家族や友人との時間を大切にする、リラックスできる、ほっと一息つく、といった意味を持つ言葉で、そういった空間の「1ページ」を私たちと一緒に作りましょう、という思いを込めました。清掃も、駆け付けも、運営も、すべてのサービスがこの考え方の延長線上にある、という意識を持っています。
「清掃現場に運営の”落とし物”がある」 ── 清掃を内製化するからこそ見える、細部にこだわった運営改善
―― 御社の1つの強みとして、清掃を内製化している点が挙げられると考えています。どのような背景で清掃力を入れているのでしょうか。
志賀さん: 運営の完全代行という目的を見据えたときに、民泊の運営には清掃が欠かせないと感じていました。清掃の現場には、運営の「落とし物」、つまり運営改善のヒントが落ちていると思っています。そこから見えてくるものを運営に生かしたいという発想で、清掃から始めました。
今でも清掃スタッフには「清掃だけじゃなく、運営にも携わっているんだ」という意識を持ってもらっています。オーナーさんは月に1回来るかどうかですが、清掃スタッフは何度も現場に入る。同じスタッフが同じ物件を担当するので、前回と比べて気になるところが出てきたら、どんな些細なことでもフィードバックしてもらうようにしています。実際に現場スタッフの気づきが運営改善に反映されると、「自分の提案が採用された」と喜んでくれるスタッフもいて、そのことがまたモチベーションにつながっています。
―― 全国対応する中で、清掃を内製化するのはなかなか大変な部分もあるのではないでしょうか。
志賀さん: 全国で案件を受ける中で清掃を内製化している会社は限られるのではないかと思います。全国対応となると、新しいエリアで開業するたびに現地スタッフを採用して研修を組まないといけない。場合によってはスタッフを東京に呼び、研修をしてから現場に戻ってもらうこともあります。仕組み化が完全にできたとは言えないですが、少しずつ整えながら、このスタイルを続けていくつもりです。
「見えている懸念は0にしてスタートする」 ── 事前擦り合わせへの徹底したこだわり
―― オーナーさんとの向き合い方で大切にしていることを教えてください。
志賀さん: コミュニケーション、それに尽きると考えています。具体的に言うと、最初の打ち合わせでできること・できないことをはっきりお伝えして、オーナーさんが特に重視していることを3つ以内で聞く。それが私たちで実現できるかどうかを確認した上で、スタートするようにしています。
代行会社の切り替えを希望されるオーナーさんからの相談が今一番多いんですが、理由を聞くと、やはり「コミュニケーションが取れない」「言ったことをやってもらえない」「透明性がない」といった話がほとんど。「できると思っていた」というすれ違いが積み重なって、不信感につながっているケースが多いんです。
見えている懸念点は、始まる前に0にしてスタートしたい、というのが私の考え方です。始まってから出てくる問題はそれとして向き合えばいい。でも最初から見えているギャップをそのままにしておくと、その先もずっと解決しないまま進んでしまう。だから事前の擦り合わせをとことんやります。
―― 中には「そもそも何を決めるべきかわからない」というオーナーさんもいらっしゃるかと思います。そのような方にはどのようなコミュニケーションを取っているのでしょうか。
志賀さん: 「1つだけ大事なことを決めてください」とお伝えします。これだけは守りたい、大切にしたい、ということを1つだけ絞り出してもらう。それでも本当に何もないという方には、「では全部任せてください」とはっきり伝えます。任せてもらったからには全力でやりますが、進んでからの方向転換は難しい面もあるので、なるべく最初に合意しておく。これが大事だと思っています。
データと差別化で収益最大化を ── オーナーへの具体的なアドバイス

―― 収益化を目指すオーナーさんへ、どのようなご支援をしているか教えてください。
志賀さん: 宿泊単価・稼働率・ターゲット層、この3点を逆算して考えます。ベッドを置いてソファを置いて、という状態では、価格の勝負になってしまって、大手ホテルやアパートメントタイプには勝てない。差別化がなければ手残りも少なくなってしまいます。
例えば、青森県八戸でご相談をいただいたケースでは、ワンルームのマンションをねぶた仕様のウォールアートで内装を演出するご提案をしました。ただのデザインの話ではなくて、八戸エリアの観光客データを調べたところ、近隣に米軍基地があることもあってアメリカ人の観光客が多いとわかったんです。インバウンドをターゲットに据えて、何が刺さるかを考えた結果のご提案です。こうした形で、データと周辺稼働率の分析に基づきながら、オーナーさんと合意を取り、数字の根拠を持って進めるようにしています。
シミュレーションについても、代行会社が提示する数字をそのまま信じるのではなく、ご自身のランニングコスト(家賃・ローン・光熱費など)を照らし合わせて確認することをお勧めしています。実際に「これもかかる、あれもかかる」となってマイナスになってしまうケースもあるので、経費まで含めて収益を見てもらうよう心掛けています。
「向き合うべきことに誠実に向き合い続ける」 ── 運営の現場で直面した壁
―― 運営されてきた中で、特に苦労した経験はありますか。
志賀さん: 大きく2つあります。1つはご近所との関係づくり、もう1つは消防設備の対応です。
近隣住民の方から、清掃スタッフが入るだけで声をかけられたり、ゲストのキャリーケースの音にクレームが来たり、場合によっては警察に通報されることもあります。エリアによっては「何かあれば手伝うよ」と言ってくださる方もいて、温かいなと感じることもありますが、すべてがそうスムーズにいくわけでもない。民泊の存在自体をよく思っていない方もいらっしゃるので、ここは誠実に正面から向き合わなければいけない課題だと思っています。
もう1つが消防設備です。行政のご担当者によっては最終的な判断の部分で異なる意見になるケースもあるため、前回は問題にならなかったことが、検査の直前に「これが足りない」と新たに対応しなければいけないことも出てきます。民泊運営においては、このように法例などが絡む部分も多いので、1つずつ着実に対応をしながら、信頼関係を築けるようにしています。
「地元やゆかりの地から始めてほしい」 ── これから民泊を始めるオーナーへのメッセージ
―― 民泊を新たに始めるオーナーさんへ、アドバイスをいただけますか。
志賀さん: 今住んでいる場所の近くか、地元やゆかりのある場所から始めることをお勧めしています。運営が始まると、想定外のトラブルはどうしても起きます。そういう時に、近くに知り合いや頼れる人がいる環境は、オーナーさんの安心感に直結する。何も縁のない土地で、現地に駆けつけることもできない状況になるのは、双方にとってやっぱり難しい。備品の入れ替えひとつとっても、近くに相談できる人がいた方がスムーズです。もちろん運営代行会社としてサポートは全力で行いますが、やはり想定外のことが起きた際に頼れる方が近くにいらっしゃるというのは、安心感にもつながるかと思います。
「ハイページな島を、日本に」 ── 空き家再生と地域活性への挑戦

―― 最後に、今後の事業展望について聞かせてください。
志賀さん: 最終的には、「ハイページな島を作りたい」という夢があります。みんなが集えるような場所を作ることが目標です。
直近では、地方の空き家再生に力を入れていきたいと思っています。地方では、売却したくても買い手がいない、使いたいけど用途がない、そういった空き家が多くある。そういった物件を民泊として再生することで、地域活性につなげていけないかと考えています。すでに土地の取得段階からオーナーさんと一緒に伴走しているケースも動いていて、建物を建てるところから携わりながら、少しずつハイページの世界観を日本に広げていけたらと思っています。
清掃という「現場」から出発し、その経験と気づきをそのまま運営に落とし込んでいる——株式会社Hypageの強みは、まさに清掃を内製化しているからこそ見える、運営改善力にあります。さらに、透明性の高いコミュニケーションを取ることで、オーナーとの信頼を維持する関係構築にも強いこだわりがあると言えます。
東急不動産ホールディングスグループが運営する「ReINN」では、独自の基準をクリアした代行業者のみをご紹介。民泊代行検索サイトでは条件を絞り込んで複数社を比較できるほか、専任コンサルタントへの無料相談を通じて、オーナー様に最適なパートナー探しをサポートします。ぜひお気軽にご相談ください。
■主なサポート内容
- 運営代行会社の選び方のご説明
- 運営代行会社選びの比較検討支援
- 民泊の開業・運営に必要なお役立ち資料のご提供
- 民泊向け物件のご案内
※その他の情報についても、ご要望に応じて弊社にて確認させていただきます。









