株式会社SOZONEXT|「ITネイティブな運営会社として」― 自社開発システムと現場ノウハウを掛け合わせた宿泊施設の伴走支援

東急不動産ホールディングスグループが運営する民泊開業・運営プラットフォーム「ReINN」では、30社以上の代行会社と提携し、オーナー様のご希望に沿った最適な代行会社をご紹介しています。本連載では、「ReINN Partners Interview」と題し、オーナー様に寄り添いながら日々の運営を担う事業者の声を、ありのままにお届けします。

株式会社SOZONEXTは、2008年にITシステム受託開発企業として創業し、2016年より宿泊施設の運営代行事業を開始した会社です。「ITネイティブな運営会社」を掲げ、自社開発のホテル管理システム(PMS)やDXトータルソリューション「InnTouch(インタッチ)」を基盤に、現在は全国300ユニット超の施設運営を担っています。

今回は、同社の執行役員を務める瀬島さんにお話を伺いました。大手不動産会社のリゾート事業部で培った宿泊業の知見を携えて2021年にSOZONEXTへ参画した瀬島さん。組織づくりからシステム強化、全国展開まで、この4年間で積み上げてきた「型」と、これから本格化するスケールアップへの展望を語っていただきました。


この記事の執筆者

ReINN

■ この記事の執筆者
ReINN株式会社/東急不動産ホールディングスグループ
民泊メディア編集部 マーケティングマネージャー
民泊領域に特化した専門編集チームとして、行政手続き・運営ノウハウ・物件選定など、開業から運営・売却までを一気通貫でサポートする情報を発信。営業現場で蓄積された実データと最新トレンドを基に、オーナーの意思決定を支えるコンテンツを企画・編集している。

【免責事項】
・本記事における「民泊」とは、住宅宿泊事業法に基づく住宅宿泊事業、旅館業法に基づく簡易宿所営業、および特区民泊制度のいずれも含む総称です。
・本記事の内容は、2026年6月時点で確認可能な法令・制度・サービス内容等に基づき作成しています。最新の法令や制度、各サービスの詳細については、必ず各自治体や事業者の公式ホームページにてご確認ください。
・本記事で紹介している投資手法や運営実績は、個人の経験および特定の物件における事例であり、将来の確実な利益や投資成果を保証するものではありません。民泊投資には空室リスクや価格変動リスク等が存在するため、実際の投資判断はご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。

目次

「ITの力で、運営を省人化する」── 運営代行事業を始めた背景

―― どのような経緯で宿泊事業に参入したのでしょうか。

瀬島さん: もともとは金融・流通・製造業向けのITシステム受託開発会社として2008年に創業しています。その技術力を宿泊業界に活かせると確信し、2016年に運営代行事業をスタートしました。宿泊施設の運営現場はフロント対応・清掃管理・予約管理など人手に依存した業務が多く、そこをシステムの力で自動化・省人化できると考えたのが出発点です。

我々は「ITネイティブな運営会社」であると考えています。運営会社って泥臭いこともあるし、人がやらなきゃいけない部分もたくさんある。でもそれをITの力でなるべく省人化して、ミスがなく、ナレッジが溜まる体制を作りたい、というのが根幹にあります。現在は約40名のスタッフのうち半数がIT開発、残り半数が運営管理という体制です。人数を増やすのではなく、システム力を強化することで質と効率を両立しています。

「ただの運営代行でも、ただのシステム会社でもない」── 事業内容について

―― 現在の事業内容について、改めて教えていただけますか。

瀬島さん: 事業は大きく3つあります。金融・流通・製造業など多岐にわたる分野でのITシステム受託開発、宿泊施設の運営代行サービス「@HOST(アットホスト)」、そして収益不動産のコンサルティングと自社予約プラットフォーム「VacationGO(バケーションゴー)」の提供です。自社運営ブランド「STARRY STAY(スターリーステイ)」では、テクノロジーを駆使した省人・無人運営の実証も重ねています。

ITシステムの開発力と豊富な運営ノウハウを組み合わせたワンストップのサービス提供が当社の特徴です。システムを売って終わるベンダーでも、決められた業務をこなすだけの運営代行でもない——集客から運営の結果まで一緒に取りに行く「伴走型のサービスプロバイダー」として、オーナー様の事業成長に責任を持つパートナーでありたいと考えています。

「かゆいところに手が届く」── 自社開発システムが生む運営の強み

―― システム開発力が実際の運営にどう活きているのか、もう少し具体的に教えていただけますか。

瀬島さん: 中核にあるのが、自社開発のPMSシステムです。これはコミュニケーションツールでもあって、オーナーさんが自分のポータル画面を開けば、今日どんな予約が入ったか、何人のゲストか、何泊かが、リアルタイムでわかる。清掃会社や駆け付け会社にも必要な情報がすぐ届くので、こちらから都度連絡する手間が省けます。コミュニケーションコストの適正化、これが一番オーナーさんの負担を下げる部分かなと思います。

もう一つが「InnTouch(インタッチ)」。スマートロックやセルフチェックイン機、客室タブレットなどを組み合わせ、チェックイン対応を自動化します。スマートロックはチェックインごとに番号が変わる仕様で、現地スタッフがいなくても安全に運用できます。さらに今は、スイッチコントロールで客室のエアコンや電気を中央管理できるシステムの提供も開始しました。これにより電気代節約にもつながり、騒音センサーなどの統合で近隣トラブルへの対応にも活用できます。

―― このようなアイデアはどのように生まれてくるのでしょうか。

瀬島さん: 結論、現場の課題感を徹底的に拾い、それをシステムに反映するサイクルを回し続けることですね。一般的なシステムは、70〜80点まではしっかり対応できても、「ここはこうしたい」「この運用には対応しきれない」といった細かな課題がどうしても残ります。実際、そうしたお悩みをきっかけに、当社へ切り替えてくださるオーナー様もいらっしゃいます。

300ユニット超を自ら運営しているからこそ、現場から出てくる要望をリアルタイムで拾える。それをそのままシステムに落とし込める体制が、開発と運営を一体で持つ当社ならではの強みです。

「選ばれる物件づくり」── データと現場知識で収益を高める

―― ADRが2年間で二桁%以上上昇したと伺いました。これはどのような取り組みの結果でしょうか。

瀬島さん: これまでの運営の蓄積によって、「選ばれる物件の作り方」のナレッジが溜まってきたことが大きいです。

例えば、千歳の物件だと、トランジット利用のお客さんが多いので大部屋をたくさん作るより1〜2名向けの配置の方が稼働は取れる。マーケットをちゃんと調査した上で、「こういう部屋構成にしましょう」とシミュレーションをご提示できるのが一つの強みです。

OTAの見せ方についても、大手生活雑貨ブランドと共同で行っている物件などの実績データをもとに「こういう仕様が売れています」「このベッド数が選ばれています」とデータで提示できる。最終的にはオーナーさんが決めることですが、根拠のある提案ができるかどうかで、結果はかなり変わります。

「先手の情報共有」── オーナーとのコミュニケーションで意識していること

―― オーナーとのコミュニケーションで、特に意識されていることはありますか。

瀬島さん: 一番意識しているのは「先手の情報共有」です。問題が起きてから報告するのではなく、「エアコンが3か月後に買い替えが必要そう」「夏に向けてエアコン清掃を入れましょう」といった先回りの提案を定期的にしています。ナレッジを蓄積してきたことで、「このままだと問題が起きそうだ」という兆候を事前に察知できるようになってきました。

「オーナーさんの物件を、まるで自分たちの資産のように大切に運営する」というのが全社で共有している姿勢です。マネジメントコントラクト(MC)が基本なので、オーナーさんと一緒に売上を最大化していかないと、こちらの収益も上がらない(笑)。我々の見える化の力を信じて一緒にやりましょう、というのが私たちのスタンスです。

―― 毎月のレポートや定例会は、どのような体制で実施されているのでしょうか。

瀬島さん: オーナーさんには自社開発のPMSシステムをご提供しており、日々リアルタイムで予約状況を確認いただける環境を整えています。その上で、四半期に一度、ケースによっては月次で定例会を開いています。稼働率、平均人数、国籍別シェア、OTAごとの予約状況を確認しながら、料金設定や販売戦略をオーナーさんと一緒に考えていきます。

PMSはエクセルでダウンロードもできるので、自分で分析したいオーナーさんにはその環境も提供しています。稼働率はもちろん、平均人数や国籍別シェアまで全部わかるようになっているので、そこから次の戦略も一緒に考えていける。数字を見るだけで終わらず、次の手を打てる体制が整えられていることが大事だと思っています。

「静岡の秘境を宿泊施設に」── 地方再生の現場から

―― 印象に残っている運営事例があれば教えていただけますか。

瀬島さん: 静岡県川根本町の接岨峡(せっそきょう)にある「接岨峡温泉会館」の再生プロジェクトが特に印象に残っています。コロナ禍や地域の高齢化・老朽化が重なって休館していた施設でしたが、行政と連携しながら、2階の休憩スペースを宿泊施設に改装してオープンしました。

OTAを使って国内外に販売を始めたところ、宿がないエリアだったにも関わらず、訪日客の比率が23%と予想を上回る結果になりました。近くには湖の上に浮かぶ駅や白い川など観光資源があるのに宿泊施設がなかった。そこにちゃんと受け皿を作ることで、地域全体の回遊性が上がる。地方の遊休施設の再生と地域創生を同時に実現できた、当社のノウハウが詰まった事例だと思っています。

規制と環境、両方を見てほしい── これから始めるオーナーへのアドバイス

瀬島さん: まず大前提として、行政書士を入れてしっかり事前調査をすることです。時折物件を先に購入してしまって、「あとから民泊できないとわかった」というケースも発生しています。また、許認可を取れるかどうかだけでなく、周辺環境も大事です。閑静な住宅街でやろうとしても、近隣の理解が得られないと長続きしない。「行政のOKをもらえればいい」ではなくて、環境まで含めて検討してほしいと思っています。

「テクノロジーで不動産と観光の未来を創る」── 今後の展望

―― 最後に、今後の展望をお聞かせください。

瀬島さん: 自社プラットフォーム「VacationGO」を民泊・貸別荘・グランピングの総合予約サイトとして育てていきたいと思っています。2026年2月には「VacationHUBプロジェクト」を始動し、サウナを起点にした新しい旅のスタイルを提案しています。都内のサウナ施設会員3.4万名超に向けてサウナ付き別荘を展開するなど、コラボレーションの輪を広げています。

自社だけでできることには限りがある。いろんな企業のいいところを組み合わせながら、全国の宿泊地に新しい目的型コンテンツを届けていく——それがこれからの当社の方向性です。テクノロジーで不動産と観光の未来を創る、そのビジョンに向けて引き続き挑戦を続けていきます。


ITの設計思想と宿泊業の現場感覚、その両方を持つ会社は決して多くない。瀬島さんの言葉の一つひとつに、「システムを作るだけでも、運営を回すだけでもない」という会社のスタンスが表れていました。

東急不動産ホールディングスグループが運営する「ReINN」では、独自の基準をクリアした代行業者のみをご紹介。民泊代行検索サイトでは条件を絞り込んで複数社を比較できるほか、専任コンサルタントへの無料相談を通じて、オーナー様に最適なパートナー探しをサポートします。ぜひお気軽にご相談ください。

■主なサポート内容

  • 運営代行会社の選び方のご説明
  • 運営代行会社選びの比較検討支援
  • 民泊の開業・運営に必要なお役立ち資料のご提供
  • 民泊向け物件のご案内

※その他の情報についても、ご要望に応じて弊社にて確認させていただきます。

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